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【インドネシア通信 :::::ジョグジャで地震  】

      
                 神谷 典明


現地時間27日午後4時半時点での死者は既に1325人に
達しております。
ジョグジャカルタ空港ビルも被害を受けて閉鎖しております。
人口の多い地域だけに大災害の様相を見せ始めております。
 
27日現地時間午後2時現在での地震被害者は
ジャカルタよりの携帯メールによりますと443人に
上っております。
尚、木材学会旅行でお世話になりましたジョグジャの
ガジャマダ大学ヌグロホ教授及びエカ君の無事は
携帯メールで確認しましたのでご安心下さいませ。
 
たった今、6月27日午後インドネシアより携帯
メールがありました。
中部ジャワ島の観光地、ボロブドゥール寺院で
有名なジョグジャカルタ市近辺で強い地震が
あった模様です。
 
最近ジョグジャ近郊にある有名な火山、メラピ山が
添付のごとく噴火したばかりです。
この山は日本で言えば御嶽山のごとき存在にて
民衆の信仰の対象として畏敬の念を集めております。
この山は度々噴火しており、昔々この山の大噴火で
ボロブドゥールが埋もれてしまい、結果イスラム教徒
からの破壊を免れたという有名な逸話があります。
 
イスラム教徒は偶像信仰を致しません。
勿論仏像や仏画も使いません。
イスラム寺院の中はただの空間があるのみです。
お祈りはメッカのある西を向いて拝むだけで
形のある物を拝む習慣はありません。
故に異教徒である偶像崇拝を許さないのです。
もしボロブドゥールがそのまま立っていたら
イスラム教徒がジャワへ進出してきた折りに
破壊されていたでしょう。
メラピ山の火山灰で地下に埋もれていたが故に
現在の勇姿を我々も拝めるわけです。
 
そんな有り難い火山がつい最近噴火したことは
日本でもニュースになったそうです。
スシロバンバンユドヨノ大統領も現地入りして
被害地に一泊して被害民衆を励ましたばかりです。
今度はその麓であるジョグジャでの地震発生です。
 
スシロバンバンユドヨノ大統領はその就任時から
アチェーの大津波に見舞われ、の後も石油の
値上がりによる社会不安や洪水、そして噴火や
地震と、気の休まる間もなき災害の連続です。
『運がない』とはこのような人を指すのでしょうか…
 
ジョグジャにあるガジャマダ大学の教授や学生に
問い合わせを掛けましたところ、かなりの被害が
出ている模様です。
早くNHKで詳細報道をしてもらいたいものです。